愛は惜しみなく与う⑤
「料理をするようになって、何が入ってるんだろうとか気になってきて…」

『楽しいか?』

「え?」

『料理は楽しいか?』


自分でもこんな風になるとは思ってなかった。それほどまでに、今は楽しい


「すごく、楽しいです」


素直に思えた。何をやっても、自分にはできないって思ったり、他の人と関わることを避けてきたけど

はじめてやりたいと思ったから


『さっきも言ったけど、2人辞めたんだ。今厨房には俺しかいない。人は足りてないけど、俺はやる気のない奴とは仕事しない』


えっと、つまり


『お前に料理、教えてやるよ』


「!!!あ、ありがとうございます!」


嬉しい
俺は厳しいぞ?そう言った安達さんは、いかつい顔をしてるけど、優しく笑った


『で、あの姉ちゃんは、お前の彼女か?』

「え?彼女?」

杏のことだろうか。違うよ

「すごく大事な子だけど、そういうのじゃないですよ」


杏のことは好きだよ。皆んな大好きだ。喜ばせたいし笑顔の杏を見てるのは、凄く好き
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