愛は惜しみなく与う⑤
一生懸命走り回ると、キョロキョロ何かを探す男がいた

若い男


「ねぇ、お兄さん」

声をかけるとピクッと肩を震わせて視線をこっちに移した。こいつかな


「何か探してるの?」

「なんだよ。関係ねぇだろ」


ふいっと向こうを向いて離れようとする。
違うのかな。でも、俺の勘はよく当たるから


「桜さんの後追いかけてたのあんただろ」


うん、目が泳いだ
こいつだね


「お、お前、桜ちゃんのなんだよ」

「何って…うーん。変なやつに追いかけられてるって聞いたから助けにきただけ」

「お、俺はただ…桜ちゃんに…」


よく見ると、桜さんと同い年くらいに見える若い男。もしかして同じ学校の人?

でも知らない男って言ってたか


そこにタイミングが良いのか悪いのか、桜さんが来てしまう
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