同居人がひたすらに甘々な話
「雅、バター塗っといたー」

テーブルの上にはこんがり焼けた二枚の食パン。
1枚は端っこがかじってある。
泉、先に食べたんだな、笑

「ありがと、いただきまーす!」

私も席について、朝ごはんをかじった。
もぐもぐ、おいしぃ!
ん、なんか、視線を感じる……

こちらを見つめる泉。
食パンいらないのかな?

「ねぇ、雅?今日、学校サボろ?」

……?!いや、そればっかりは無理だよ。
ちゃんと学校は行かなきゃ。ただでさえ、授業ついてけないんだから。

「そうしたいのは山々ですがムリです」

「……うぅ、そっか、」

「泉だって授業あるでしょ??」

まさか、サボるとは言わない…よね?

「サボる!」

……わぁ、当たってしまった!

「ダメだよ!ちゃんと勉強して!?」

「うー、雅は真面目すぎなんだよー」

泉、不満そうに唇とんがらがしてかわいいですけど、お勉強はちゃんとしてくださいね?

と、言うのはつかの間、泉は急にぱっと表情を変えた。
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