パンデミック.新形コロナウイルス
上松の過去の経歴は、およそ教師という枠からはかけ離れたものだった。もともとは風俗店の男性店員であり、かつて乳がんを患った女性を裏切ったあのピンクのバスの風俗店で働いていた男と同一人物だった。その店をクビになった後、一念発起して教員免許を取得し、この桜坂高校へと流れ着いたのだ。
だが、根っからの変態気質が抜けるはずもなく、赴任先でも生徒であるあんなと交際するなどトラブルを起こし続ける。世の中のまともな高校であれば、とうの昔にクビになり、二度と教壇に立てないような人間だった。勉強をまともに教える能力もなく、行くあてのない「使い物にならない教師」たちが集まる場所――それこそがこの桜坂高校であり、この学校から他へ転勤することなどあり得なかった。
世間の基準で言えば底辺の吹き溜まりのような環境だったが、奇妙なことに、上松たちは難解な勉強の代わりに泥臭い道徳や人間の業を剥き出しにしたような生き様を教えていたため、生徒たちからの評判自体はなぜか悪くなかった。
だが、根っからの変態気質が抜けるはずもなく、赴任先でも生徒であるあんなと交際するなどトラブルを起こし続ける。世の中のまともな高校であれば、とうの昔にクビになり、二度と教壇に立てないような人間だった。勉強をまともに教える能力もなく、行くあてのない「使い物にならない教師」たちが集まる場所――それこそがこの桜坂高校であり、この学校から他へ転勤することなどあり得なかった。
世間の基準で言えば底辺の吹き溜まりのような環境だったが、奇妙なことに、上松たちは難解な勉強の代わりに泥臭い道徳や人間の業を剥き出しにしたような生き様を教えていたため、生徒たちからの評判自体はなぜか悪くなかった。