もう誰かを愛せはしない
「本当そういうとこ、メイサは変わってねぇな」



くくっと笑う礼羽の声が聞こえたかと思ったら、私は礼羽とキスをしていた。



初めてキスをした高校の卒業式の時の空が視界に映る。





「言っただろ。俺が愛してるって言ったのはメイサが初めてなんだって。
…ユウキへの好きとメイサへの愛してる、どっちが勝ってると思う?」



唇を離し、そう呟く礼羽を見ると礼羽は八重歯を見せて笑っていた。






礼羽、私ね

あなたといると幸せなの。





辛いことや悲しいこと

泣きたくなること、苦しいこと

これからもいっぱいあると思う。




でもね、礼羽といれば

全てが幸せに変わるんだよ。








「…メイサ、今度は絶対後悔させないから…俺の彼女になって」

「…うん。うん!ライハ」



2人して顔を赤くしながらもう一度キスをしようとした時




礼羽の携帯が鳴った…。
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