もう誰かを愛せはしない
え?
えぇぇぇっ!?



バレてたの?

えっ…いつから!?




恥ずかしくなって俯くと、礼羽に頬を掴まれ再び目線を合わされた。




「…そうだって言えよ。俺のことが好きなんだって…言ってくれ」



そんな事を縋るような、どことなく恐がっているような瞳をしながら呟くから


もう言わずにはいられなかった。





「…うん。ライハのことが…ずっと好きだった」



きっともう、誰かに告白なんか出来ないと思う。



だって今、生まれて初めてした告白が顔から火が出そうなくらい恥ずかしいんだもん!



どうしよう、どうしよう!!

好きって言っちゃったよ!!





湯気でも出るんじゃないかってほど、火照っていく頬を包み込んでいる礼羽の手に力が込められたと思った瞬間


気付くと私は礼羽とキスをしていた。
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