もう誰かを愛せはしない
私と礼羽は出会ってから、気付くと毎日行動を共にしていた。




特別気の利いた仲ではないけど、2人でいるのが心地良かった。




そんな風に礼羽の事を考えながらバイト先へと向かった。



「高柳さん、今日は店の前で夏祭りがあるから混むと思うけど頑張ってね」



バイト先のファミレスのスタッフルームに入ると、店長に声を掛けられた。




「夏祭りですか。…もうそんな季節かぁ」



店の制服に着替え、ホールへと向かった。




ホールは店長に言われた通り祭りの雑踏から抜け、くつろいでいるカップルや家族連れで溢れかえっている。



キャラクターが描かれた袋に入った綿飴を持った子ども

腕に光るブレスレットをはめた学生


くじで当てたのか大きなぬいぐるみを抱きかかえているカップル。




その混雑するレストランの中に、見慣れた男が1人席に座っていた。



「あれ?ライハ?」

「よう。大盛況だな」

「あんた部活は!?何でいるのよ」



メニューを見ながら『これ、うまそう』と呟いている礼羽に問う。
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