もう誰かを愛せはしない

1・些細な幸せ

礼羽と離れて1ヶ月。



私の毎日はただ過ぎていくだけで

美佳や亮太といても、楽しくも何ともなかった。




「ねぇ美佳。別れないで距離を置く関係って…最終的にはどうなっちゃうのかな?」


「メイサ、まだ神崎くんと喧嘩したままなの?」



喧嘩…なのかな、これって。


そんな可愛いものじゃない気がするけど…




「ライハがユウキさんを忘れないと私は戻れないし、私がユウキさんを忘れないとライハは戻ってこない。…もう無理なんじゃないかな?」



だって礼羽がユウキさんを忘れるとは思わないし


私も礼羽がそこまで愛した人を無いものに出来ない。




「このまま自然消滅になっちゃうのかな?」

「メイサがウジウジしてるとそうなっちゃうかもね」



美佳にしては冷たい言葉。

でも下手に慰められても嬉しくなんかない。




「確かに彼氏の元カノの存在って気になるよね。でも、神崎くんはメイサを選んだんだよ?それは元カノよりもメイサを好きになったからじゃないの?
それに、忘れられない人は誰にだっているわよ」



そういうものかな?


私がこだわり過ぎてるだけで、本当はもっと簡単な事なのかな。
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