もう誰かを愛せはしない
「俺の事はショウスケって呼んで下さい。メイサさんの彼氏になれるように頑張ります」



そう言って、キラキラと目を輝かせる翔介。



何か翔介って…



「…犬みたい」



私の言葉にショックを受ける翔介。


どうやら犬と言われるのは初めてではないらしい…。




「じゃあ今度、ショウスケ用の首輪でも買いに行こうか」

「首輪って!俺は人間ですよ〜」



それが私と翔介の始まりだった。





翔介は優しいし、無理強いをしたりしない。


その上、彼氏と同じ学部という私の憧れも兼ね備えていて、不満に思う所なんてない。



だからきっと、私も彼を好きになるはずだよ。





「メイサ?どうしたの、ボッとして」


「ショウスケは金髪だから、ゴールデンレトリバーみたいって思ってね。あ、でも小心者っぽいからチワワかな?」


「だから!俺は犬じゃないって言ってるでしょ!!」



拗ねる翔介が可愛くて、私はからかい続けた。




翔介は礼羽と同じ匂いがするから、目を閉じれば隣りに礼羽がいる錯覚に陥る。


凄く…安心する。




その感覚が翔介に対して失礼な事だとしても、私は翔介に礼羽を重ねて見てしまう。




今、礼羽も私のように

他の女の人といたりするのかな。



ちょっと…切ない。





そんな事を思いながら翔介と駅に向かって歩いていると、翔介がゲームセンターの前で立ち止まった。



「メイサ、メイサ!プリクラ撮ろう」

「え?プリクラ!?」



翔介はプリクラ機を指差しながらニコニコしている。



尻尾が付いてたら絶対千切れんばかり振ってるんだろうな。
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