裏はないちもんめ〜禁じられた少女たちの遊び〜
 それを言ったときのオババの表情は、そのままあたしを食べちゃうんじゃないかってくらい恐ろしかったから、あたしは小さく悲鳴をあげるとオババから急いで距離をとった。


 怯えるあたしに気づいたオババが、


「あぁ、ごめんねぇ」


 と眉を下げる。


「だけどね新菜ちゃん、その言葉は二度と口にしてはいけないし、気にしてもいけないよ。そんな言葉忘れて、アイスあげるからお食べ」


 そう言ってソーダのアイスをあたしたちに差し出すオババの手は、小刻みに震えていた。


 やっぱりオババは何か知ってるんだね。
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