【完結】私に甘い眼鏡くん
テスト前日の勉強会。

私たちはいつもと変わらず、放課後の教室で勉強をしていた。
違うことといえば、野球部の活動も休みでBGMはないということと、私たち以外にも教室に残って勉強をしている人がいるということぐらいだろうか。


「東雲くん、この解説のここどうなってるの?」
「そこは……多分この式が省略されてる」


今回勉強を一緒に頑張るにあたって、私は国語と英語、東雲くんは数学担当で教えているのだが、これがまたすごくわかりやすい。

東雲くんはやはり相当頭がいい。最近は授業中も起きているし、次のテストはかなりいい結果だと思う。

一方私の教え方といったら稚拙さが目に余る。
それはそれで私の理解していない部分が浮き彫りになるからいいっちゃいいんだけれど、東雲くんには申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

私ももっと頑張らなくちゃ。
今回だけじゃなくて、今後も東雲くんに頼ってもらえるように。

ぎゅっとシャーペンを握って、次の問題に取りかかった。
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