私の初恋の相手は狼でした。
今日は、昨日とは違う所だ。
ここは、知ってる。子供の頃、よく遊びに来ていた場所。

広い公園になっていて、展望台もある場所だ。
でも、もうこの時間は開いてないはず。

「キデス。ここって公園だよね。」

「そうだ、裏口からなら入れる。」

裏に回ると、とても人では超えられない塀があった。

「ここを上ると、展望台につながる。」

「なんで、展望台に行くの?」

「いいから、付いてこい。」

キデスは、私を抱え軽くジャンプして、塀を超える。
超えるとすぐ、目の前に3階建ての展望台があった。
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