あやかしの集う夢の中で
「それじゃ、みんな。

明日も部室に集合な」



日が暮れかけた夕方に桜介がみんなにそう言った。



オカルト部のメンバーたちはそんな桜介の言葉にうなずき解散した。



桜介は帰宅途中の通学路でオレンジ色に染まる空を見上げながら、オカルト部の部室で大好きなあのメンバーたちといつまでも楽しい時間を過ごす夢を見た。



もしも時間が止まってくれたら、あの幸せな時間は永遠に続くのかもしれない。



愛理、カノン、舞、時宗……。



みんなが大切な仲間たちだ。



もしも自分が大人になって、あの大切な仲間たちと会えなくなるとしたら、自分は大人になんてなりたくない。



ずっと中学生のままでいい。



桜介はまた明日、大切な仲間たちに会えることを楽しみにしていた。



あの大切な仲間たちの顔を思い浮かべて。
< 171 / 171 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

殺戮学園

総文字数/31,310

ホラー・オカルト82ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
夢野学園の花壇に埋められていたタイムカプセル。 そのタイムカプセルを開けたとき、10年間封じ込められていた呪いが発動する。 夢野学園は外の世界と隔離され、その隔離された学園に10年前の在学生、小又兄弟が現れる。 体を弱くいじめられっ子だった小又兄弟は、呪いの力で最強の兄弟となって、夢野学園を支配する。 「オレたちと鬼ごっこをしよう。 オレと良雄が鬼をやる。 グへへへへッ」 小又兄弟に捕まったら殺される。 鬼ごっこはいつ終わるかわからない。 小又兄弟の呪いが解けるまで、学園からは出られない……。
百怪談

総文字数/24,648

ホラー・オカルト72ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
この世は恐怖で満ちている。 私は皆さんに百の怖い物語を伝えたい。 皆さんはまだ幽霊や呪いや怨念を信じていないかもしれません。 でも、それは皆さんの近くに存在しています。 嘘だと思うなら、そっと後ろを振り向いて下さい。 皆さんの背後にはいつか皆さんを呪ってやろうと、たくさんの幽霊たちが立っているのです。
カウントダウン

総文字数/123,669

ホラー・オカルト294ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
クラスメイトからいじめを受けて自殺した忍。 彼女はクラスメイトへの恨みと憎しみを『復讐日記』と題して、小説投稿サイトに書いていた。 そんな彼女は未来に絶望して命を絶ったが、ただ一つのことを固く心に決めていた。 自分を蔑み、無視し、仲間外れにしたクラスメイトに復讐する。 自分が味わった絶望をあいつらにも味あわせる。 私は必ず呪い殺す。 私をいじめた憎き奴らを……。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop