青は奇跡






一度気持ちを固めると、足は右に曲がるために動いた。




保健室の窓から見えないように気を付けて移動しながら落ち着いて話を聞く場所を探した。




ちょうどドアの近くに人が1人入るのがやっとのスペースがあり、そこに体を滑りこませた。


まだ早朝なので、わたしの奇妙な行動を不審に思う人は誰もいない。




……これじゃあ完全に燦のストーカーだな。




思わず苦笑いが零れる。





「夏川くん、病院には通っている?」


「月に1回は通っています」


「検査結果は?」


「変わらずです」





燦は、病院に定期的に通わなければいけないほどの病気を患っているのだろうか。




確かに、燦は時々学校を休む。


心配はしていたが、風邪か何かなのだろうとあまり深刻には考えていなかった。





「この病気は長く付き合っていかなきゃだからねえ。

今は天気が良いからって薬を飲んでいないなんてことはだめよ」


「もちろんですよ」


「これ、クラスの人には言っているの?」


「言っていないですよ」


「……そう」




微かに筆記音がするから、先生は何かを書いている。





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