君の好きな人が私だったらいいのにな。
『柚真、』

「ん?なにその手、」

『いーから。』


差し出された手のひらの上に

自分の手を重ねると

そのまま勢いよく椅子から引っ張りあげられた。


「うわっ、ちょっと…!」

『いーからいーから、』


侑は私の両手を握ったまま

その場で少し遠くから聞こえる音楽に合わせてぐるぐる回り始めた。


「ちょ、何これ、」

『ん?フォークダンス。』

「ふっ、絶対なんか違うって、」


私が笑うと

いやあってるだろ、と侑は得意げに言った。
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