二度目の初恋
たしかなのは君が好きということ
俺とゆいぼんと怜奈は幼なじみだ。

洋館みたいなのが怜奈の家で、その向かいの列の三軒先が俺の家だ。

そして怜奈の家から四軒先の曲がり角を左に曲がって二軒目にゆいぼんの家がある。

俺たちはずっと同じ学校の同じクラスで同じ時を過ごしてきた。

だけどなぜか、俺は物心ついた時からゆいぼんが好きだった。

気づいた時にはもう既に好きで、無意識の内にゆいぼんを目で追うようになっていた。

いや、目で追うだけじゃない。

体も動いていた。

ゆいぼんを見つけるとゆいぼん目掛けてまっしぐら。

サッカーをやっていたせいか俊足でゆいぼんに追い付くのは簡単だった。

だけど実際には追い付いていたのではなく、俺が追い越してしまっていた。

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