にびいろのなかのひかり 鈍色の中の光

「スーパーとか、久々来た
いつもコンビニだったから」


うん
よくコンビニで会ってたもんね





「原さん、キライな食べ物あります?」



「ピーマン」



「え、だって、食べてたのに!」



「うん
遥のは、食べれた
ピーマンてこんな味だったっけ?
って思った」



「言ってくれればよかったのに
無理に食べなくても…」



「でも食べれたし
おいしかった」



「また作りますね

キャベツ安いから
今度ロールキャベツ作ろうかな…」




「遥なんでも作れるね
なんでもおいしいし」



「食べたいのあったら言ってくださいね
頑張って作るから…
あと
買っておいてほしいのとかあります?」



「特にないかな…」



原さんぽい



「今日は煮物しておいたから
あとは魚焼こうかな…
魚、なにが好きですか?」



「魚って
だいたい鮭じゃないの?」



「ソレ、コンビニのお弁当じゃないですか」



ふたりで笑った




あ…



前から知ってる人が歩いてくる


知らない女性と腕を組んで




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