にびいろのなかのひかり 鈍色の中の光
アレ…
「ねぇ…美波さん」
「…はい」
美波さんがこっちを見た
「美波さんて…
結婚してる?」
「え…なんで…?」
「だって、指輪…してる」
オレから左手の薬指の指輪が見えた
「しました…
式はまだですけど
籍は、先週入れました」
「おめでとうございます」
隣にいた優香が
オレをまたいでふたりに言った
「ありがとうございます」
「なんだ…言ってよ…」
「別に九條先生に言う必要ないですよね」
「いや、一緒に働いてるんだから
言うでしょ…普通」
「特に仕事に影響ないので…」
「名前も変わるじゃん
美波さんて呼べないじゃん」
「美波のままなので…大丈夫です」
「あ、そぉなの…
美波さん
幸せそうだね」
「はい、幸せですよ」
そんな顔、するんだね…
オレには見せなかった