住みますか、住みませんか。
葡萄のマティーニの次に出てきたお酒は、細長いカクテルグラスに氷と一緒に入っていた。
さっきは丸めの浅いグラスに氷ナシだったから、そういうグラスの違いも楽しめるなあ。
「食べてね」
「ありがとうございます」
まずは、スライストマトをいただく。
それから次に出てきたこれは、海老の……なんていうんだろう。これ。カルパッチョ?
美味しい。そしてマスター、仕事がはやい。
四十……半ばくらい、かな?
男のひとの年齢って当てるの難しいから間違っているかも。
「弱くないっていうのは。ほんとらしいね」
「え?」
「今飲んでるやつ。相当強くないと半分くらいでクラッとなるから」
――――!?
「こんなこと。わざわざ君にネタバラシするとは思わなかったよ」
「……えっと」
「そろそろ君をホテルに誘う頃合いのつもりが。どうしてだろう。君はピンピンしている」
ほ、ほ、ホテルぅ!?
ホタルではなく? あの?
「はは。驚いてるね」
「わたしを? 誘う?……いやいや。そんな」
「セクハラって怒る?」
「だ、大丈夫です。冗談だとわかっているので」
「冗談だと思う?」
「……え」
「こんな店に連れてきて。酔わせて。それでもまだプレゼント選びを手伝ってもらおうとしてるなんてのは無理があるよね」