住みますか、住みませんか。

 もしかして。


「あの人といたら俺なんかまだまだガキだって思われるだろうなとか考えてしまうし。こんな話をしてること自体。……バカだと思う。余裕ないな、俺」


 チヒロくんも、わたしと、同じなのかな。

 離れた時間に不安になったり、好きだからこそ、ヤキモチ焼いてしまったり。


 そう考えた途端、遠く感じたチヒロくんが、すぐ近くにいるように思えてきた。


 チヒロくんが、ネクタイを緩める。


「その仕草。……すき」

「え?」

「ネクタイ。シュッシュッて」


 きちんとしているネクタイが、緩んで。

 カイホウテキになる瞬間。


 ちょっとセクシーっていうか。

 ドキドキする。


「あー。女の子こういうの好きだね」

「やっ……ぱり好きじゃない」


 他の子と同じって思われたくない。


「どうしたの、たまちゃん」

「あのね。チヒロくん」

「うん」


 羽鳥さんの話じゃ、チヒロくんは、ひらりと誘惑をかわすらしいけど。

 どう考えているんだろう。


「……正直に。答えて欲しくて」

「わかった」

「責めてるわけじゃ、ないし。どうしても言いたくないなら。言わなくてもいいし」

「なんの話?」

「…………えっちなお店。行きたい?」

「は?」

「だから。えっちな。……お店」
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