虹の彼方へ~運命の赤い糸は1枚の写真~  《シリーズ本編》
 水曜日、蓮は今日こそはと楽しみで浮かれていた。

 コーヒーを持ってきた萌にも珍しく「いつも、ありがとう」と声をかける程。

 萌は、頬を真っ赤にして部屋を後にする。

 その萌と部屋の前ですれ違った海斗は、何事かと訝しむ。ノックすら忘れ海斗は扉を開けた。

「蓮!何があった?」

「海斗、おまえ突然扉を開けて何事だ?」

「それは、こっちのセリフだ。今、萌ちゃんが真っ赤な顔で出て行ったが何があったんだ?」

「……。萌って誰だ?」

「は?今、コーヒーを持ってきてくれた新人の萌ちゃん」

「何も??ただ、お礼を言っただけだが……」

 海斗は、名前も憶えられてない萌を気の毒に思うのだった。

「で?今日は昨日と違ってご機嫌だな?」

「……」

 蓮は、答えない。蓮の事を理解している海斗は、金曜にしようとそれ以上聞くことを諦めた。


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