クールな彼のベタ惚れ事情
そういえば、あの日。
もし向井くんの代役が久我でなければ、私たちの関係は始まっていなかったのだろうか。
そう考えると、きっかけというものは大切なのだと気付かされる。
「じゃあ学級委員の定例会を始めるぞ。
まずは挨拶から。起立」
そして学級委員を総括する先生の一言で、定例会が始まった……けれど。
「な、ながい……」
そう口にせずにはいられない。
かれこれ1時間が経とうとしていた。
早く終わるときは数十分で終わるというのに、今日に限って遅い。
しかもまだ先生は話を終えようとしない。
時間ばかり気にする私は、まったく頭に入ってこなくて。
これだと向井くんひとりに任せているのも同然だ。