永遠、というものがあれば
陽斗がそのあと仕事に行ってしまって、



出されたゼミの課題を研究室でしてると、



「陽菜、久しぶり」



カズくんが私の前の席に座った。



本当に久しぶりのカズくんは元々そうだったけど、一層大人っぽい雰囲気が漂ってる。



研究室にいた他の女の子達が、ほらほらってカズくんを指差して何か喋ってる。


久々に見る光景だな。



確かにまたかっこよくなっちゃってるもん。



「カズくん、どうしたの?」



「ちょっと教授に話があって…陽菜、ちょっといい?」



きっとここでは話しづらいことなんだろう、



人があまりいない中庭に私を連れ出した。
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