永遠、というものがあれば
陽斗も私も言葉はなかったけど、つないだままの手からお互いの気持ちがわかるような気がしてた。



今、同じ場所から同じものを見て同じように感動できる。



陽斗と出会って何気ないひとつひとつのことが、すごく幸せのことに感じるんだ。



陽斗は私のハッピーメイカーなんだよ。



隣の陽斗を見上げると、



「ん?」



って笑って返してくれる。


こんな幸せなことはないよ。



暗闇が濃くなるほどに、かがやきを増していくイルミネーションの中で、



つないだ手の力がこもる。


「陽菜、待っててくれる?」



陽斗の声が静かに私に響く。



「うん」



頷いた私の肩を抱いて、陽斗は私の頬にキスをした。


耳元で



「愛してる」



なんて言葉を囁くから、流れ出した涙でイルミネーションがにじんだ。



だけどごめん。



私には陽斗が全てだから。


そう!



だから…、



決めた!



私、陽斗の側にいたい!



でもって、何か陽斗を支える仕事がしたい!



だけど、今は内緒にしておこう。



決まってから陽斗をびっくりさせたいから。



その時は喜んでくれるよね、陽斗。



単純な私はひそかにアメリカについていく道を考え始めてたんだ。
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