永遠、というものがあれば
陽斗が一旦仕事で戻ってから、



私は舞と待ち合わせをして打ち上げ会場に向かうことにした。



「舞!」



「なぁに、ニヤニヤして。さては haruとなんかあった〜?」



大声でharuの名前を言うから、急いで舞の口をふさぐ。



「ちょっと!舞やめてよ」


「ごめん。なんか私もドキドキしちゃった!こんなすごい人が親友の彼氏だと思ったら!」



なんとなく恥ずかしいな。


「顔赤いよ」



言われて、ぱっと両手で頬を押さえた私を見て、



「でも、なんで…」



と言いかけて舞は周りを少し見てからちょっと小声にして続けた。



「なんでharuなんだろう、って正直思うよ。なんか…こう、隠さなきゃいけないのが前提の恋って、辛いことが多いような気がして…」



舞…。



「だけど、私は陽菜の味方だから!陽菜を泣かすようなことがあったら絶対に私が許さない!…な〜んて」


舞〜!



「こらこら道端で泣かないの!メイク崩れちゃうよ」


いいもん!



私の周りにはこんなに優しい人が沢山いて、



私はとても幸せ者なんだと涙はなかなか止まらなかった。
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