永遠、というものがあれば
あぁ、



なんて心地いいんだろう。


haruの鼓動が耳に響くのが気持ち良くて、私は思わず目を閉じた。



その耳の中で響く声。


「ご、めん…」


何度か繰り返されるのは、胸ごしに聞こえるエコーのかかったharuの声で。



彼が起きたのかと私が顔を上げるのと、

彼が首をもたせあげて私と唇を合わせたのは同時で。


!?



瞬間、バンッ!と私の頭の中で何かが弾ける感覚かあって。



重なった唇から電流が流れ込んでくるように、私の頭の中に様々な映像が映し出される。



眼鏡をかけているのはharu?



日だまりの中。図書館の椅子に座って本を読む、haru。


haruと一緒にあるく私。


そして、彼の肩越しに見たあの観覧車からの夜景…。


そして、このキス…。


「サヨナラ」


つぶやく『彼』の姿が重なって。



あなただったの?
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