冷酷陛下は十三番目の妃候補に愛されたい


「もう離さない」

「て、手加減はしてください」


ふふ、そういう意味じゃないよ。


君から見た“冷酷非情の青い薔薇”は、否応なく他人を拒絶する孤高の人だと思われていたかもしれないけれど、本来の俺は独占欲が強い甘えたがりなんだ。

人に愛される夢をみて、嫌われる現実を恐れた。


だけど、本当の自分を受け入れてくれた君を、いつまでも愛すると誓う。

傷ついてきた痛みの分、両手では抱えきれないほどの幸せをあげる。

願いを全部聞くと言ったら、甘やかさないでと怒るだろうけど、俺は、君になにをされてもいいほど惚れているんだ。


「夫婦になっても、たまには一緒に入ろうか」


からかわないでください、なんて言われるかな。

にこにこと構えていたその時、予想に反し静かになったランシュアは照れたようにつぶやく。


「た……たまになら」


ほらね、やっぱり君には敵わない。

鉄壁だったはずの微笑みの仮面も、君の言葉ひとつで簡単に外れてしまうんだ。







冷酷陛下は十三番目の妃候補に愛されたい
ー完ー

(新婚生活を描いた甘い番外編SS
 新婚旅行&その先の未来 番外編2
〜ファン様に感謝を込めて限定公開中〜)
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