その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党
弟がいたらきっとこんな感じなのかな…なんて、ロビンは小さくため息をついた。
でも、ケンは、誰よりも強く誰の事も容赦はしない。
ロビンに見せる甘えた子猫のようなケンも、一瞬で冷酷になる大人過ぎるケンも、全てが明智健太郎だった。
「どんな関係でもない、ただの友達だよ」
ロビンはリンゴを手に持ったまま、ケンに人懐っこい笑みを見せる。
「ロビンが教えてくれないなら、僕は彼の事を洗いざらい調べるよ。
ロビンが関わってほしくないような人間だったら、僕はそいつを始末する。
健全なやり方でね」
ロビンは果物の皮をむいていた手を静かに止めた。
「今は関わってほしくない。
それは彼を守る意味で。
あと、ケンに干渉される筋合いもない。
自分の身辺はちゃんと自分で整理できる。
といっても、彼は本当にただの友達だから。
ケンは何も心配しなくて大丈夫だよ…」
ロビンは心の底から笑顔を見せた。
そして、また果物の皮を剥き始める。
健太郎はロビンの首筋にキスをして、キッチンから離れた。
加賀谷という男…
自分の手に掛かれば、あっという間にどういう人間か調べる事ができる。
そして、間違いなくいえるのは、その男もロビンに気があるという事。
健太郎はタブレットを開き、あるサイトへログインする。
彼の名前と知り得た情報を打ち込んで、検索ボタンを押すだけだ。
有能な人探しのプロを集めた会員制のこのサイトは、健太郎が立ち上げたものだった。
時間はそんなにかからない。
健太郎はそっとタブレットを閉じた。