その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党
ロビンは緊張して社長室へ入った。
ソフィアの話はたくさん聞いているけれど、直接話をするのは初めてだった。
そして、今、男性だけの職場に慣れてしまっているロビンは、女性社長というだけで心の底から緊張していた。
「ハロー」
画面越しに見えるソフィアの笑顔にロビンは心からホッとした。
笑った顔が舟によく似ている。
それだけで優しい人柄を感じていた。
「ロビン、単刀直入に聞かせてもらうわね」
ソフィアの顔が急に変わった。
「あなたが逃げてきた人達からは、ちゃんと手は切れているの?」
あまりに唐突な質問にロビンは声を出す事もできない。
「明智君は有能だから、彼は全ての情報を把握していると思うけれど、私も知る権利があると思ってる。
あなたは国々で名前を変えて、昔の言葉で言えば身売りされていた。
極上品としてね。
そして、日本へやって来て、その契約期間を満了した」
「……はい」
「あなたが背負った借金は全て返済できたの?」
「……はい」
ロビンは恥ずかしさやくやしさで涙が出そうになる。
「その契約書はコピーでもいいからちゃんと持ってる?」
「はい!」
その事はちゃんと心得ていた。
今までの辛い経験から契約書の重要さを身をもって学んだ。
だから、契約書を返せと言われるまでの間に、すぐにコピーをして誰にもばれない場所にしまっていた。