【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ
そして漫画で例えるならヒロインのずっと後ろの方にいるであろう脇役の私。
本日の予定は、腐れ縁の柳 涼太(りょうた)の家に遊びに行くこと。
今は隣のクラスで別れてるけど、小1からの腐れ縁で、何をするのも一緒だったからもう家族みたいな存在。
「ホント仲良いよね? 付き合っちゃえば?」
「澪ちゃんそれはないよ! 私と涼太は、本当にただの腐れ縁なんだよね」
「ほーん。でもわかんないよ? もしかしたら突然、柳くんから告ってくるなんてこともあるかもしれないじゃない?」
「1000パーセントないよ! 私も涼太が彼氏とかやだもん!」
「あはは。全力否定されて柳くん可哀想」
澪ちゃんと一緒に教室の出口へと向かった。
……その直後。
「妬けるくらい仲良いね?」
「え?」
振り返ると、なぜか先輩に囲まれていた白坂くんがこっちに向かってくる。
サラリとミルクティー色の髪が揺れた。