【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ


不意に白坂くんの瞳に影が降りる。


「だいたい俺が本気でお前の口塞がないのはなんでかわかってんの?」



グイッと顎をつままれて、「こっち見ろ」と、私の顔を上に向かせる。



「……っ、白坂く……、みんなが、すごいこっち見て……」


「関係ねぇよ」


硬い声で遮ると、その端正な顔を唇ギリギリまで近づけてきた。



「目ぇ逸らすな」


「っ、」


美しい焦げ茶色の瞳でさらにこっちを向けと誘導する。


私は従うように白坂くんに目を上げた。



「いつでもキスしたいし触りたいけど、理性で食い止めてんの。お前が嫌がること無理やりしたくねぇから。わかった?」


「わ、わ、わかった……」



強引な言い方のくせに、優しい言葉を含んでるから“黒坂”くんもズルい……。



「うん。水瀬はいい子だね」


よしよしと私の頭を撫でる白坂くんの表情は、微かにいつもの白坂くんに戻っていた。


白坂くんに触れられた場所が焼けそう。

< 64 / 367 >

この作品をシェア

pagetop