医者嫌いの彼女
拗ねる亜妃を置いて買い物に行く。
喉痛いって言ってたから、食べやすいように
お粥かうどんだな。

野菜なんかと一緒にゼリーやプリンなど
甘いものも買って帰る。

家に帰って、うどんを作り始めると、
プリンに気づいた亜妃。

亜妃「私、プリンがいい〜」

「先に飯。プリンは後でな。」

プリンは本当に食べれない時の最終手段だ。

亜妃「プリンだけで充分だよ?」

「栄養にならねーだろ。ほら、
食べやすいように柔らかくしてるから。」

出来たうどんをテーブルに置く。

亜妃「ん。ありがと。」

そう言って食べさせるが…しばらくすると

亜妃「和弥さん、ごめんなさい…残しちゃった」

申し訳なさそうに言う亜妃。
別に全部食べれるとは思ってない。

「食べれる分だけでいい。それよりさ…」

亜妃「…なに?」

「これ、持ってて。」

そう言って、合鍵を差し出す。

「意味、わかるよね。こないだも言ったけど、
やっぱり一緒に住むの、どう?
今回みたいに体調崩したり…
見張ってないといろいろ無理しそうだし」

…というのは建前。本音は俺が安心したいだけ。
目の届くところにいて、何かあってもすぐに
対処できるように。

亜妃「…本当にいいの?…後悔しない?」

何をそんなに聞いてくるのかがわからない。

「後悔ってなんだよ、そんなもんしねーよ。」

亜妃「ふふ。ありがと。」

前言った時はあまり乗り気に見えなかったが、
満更でもない表情で合鍵を受け取る亜妃。

…もしかしたら、昨日ココに来たのはそれが
言いたかったからなのか?
とか思ってしまうが、違うかな…。

そんなこんなで何となく同棲が始まった。
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