先生!好きだからっ!!~どうしたって忘れられない人はいるものです~
嫉妬?って何言ってるの?
大智には忘れられない彼女いたじゃん。

大智の顔を見た。
やっぱり真剣…。

何を言いたいの?大智…。

「とにかく…彩実は自分のかわいさわかってない。から、その人も彩実に嫉妬してんだよ。」

大智は視線をわたしからそらすと、お肉を口に運んだ。

「うまいな。この肉。」

そして昔やったみたいにおいしそうにペロッと舌で唇をなめた。

話題…そらした?

「彩実も食べてみなよ。やわらかくておいしい。」

「う…うん。」

確かにそのお肉はおいしかった。
昔からそう。
大智とは、いろいろ趣味が合う。

食べ物も…
好きな音楽も…
休日の過ごし方も…

ただ、ほんとに、お互いに別に忘れられない人がいた…

わたしたちは、お互いの想い人に会う前に出会えていたら、すごくいいカップルになっていたかもしれなかった。

「彩実は…彩実だよ。気にするな。嫉妬されても、ふつうにしてな。」

大智はそういうと、もう一度わたしを見て、ふわっと笑った。

別れる直前くらい…この笑い方をよくしたなとわたしは思いながら、お肉を口にはこんでいた…。


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