先生!好きだからっ!!~どうしたって忘れられない人はいるものです~
「けど俺は…やっぱりどうしても踏み切れなくってさ。一緒に住もうって暇があればえりなは言っていたけど、なんだかんだ理由をつけて断り続けてた。」

先生は地面に押し付けてタバコを消して、そのまま遠くの夜景を見ると、つづけた。

「今考えたらなんか虫の知らせでもあったのかって思ってるんだけど…えりなに『別れてくれ』って言ったんだ。」

そしてわたしのほうを向いた。

「それが、彩に再会する前の日だ。」

「前の日?」

「ああ。けど、予想通りえりなはかなり取り乱してさ。『誰のせいでこんな体になったと思ってるの!』『わたしと別れられると思ってるの!』『一哉殺しといてよくそんなこと言ってるわね!』って俺の家のリビングはガラクタの海みたいに、いろんなものが吹っ飛んで壊れてしまって、戦争のあとみたいになったよ。」

「すごい…」

「だろ?アイツは最初からいろいろ根回ししてて、部活やら学校行事に顔を出しては、自分は伊奈の婚約者だといいふらしていたし、外堀うめて、なんでか俺と結婚したかったんだろな。」

そこで「さむっ」っていうと、先生も車の中から上着をとってきた。
そして羽織りながら続ける。

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