先生!好きだからっ!!~どうしたって忘れられない人はいるものです~
「子どものためにとか言いながら婚姻届けを持ってきたんだよ。サインしろって。その必死さになんとなくおかしいって思って問い詰めたら、やっぱりウソだった。証拠もなかったし。それで、怒りマックスにきてしまった俺は、えりなの顔見るのも嫌でその日はさすがに家から追い出した。『もう二度と来るな』って言ってやったよ。そしたら今度は泣きついてきた。『わたしにはあなたしか頼る人がいないから見捨てないで。』って…。」

先生は再び、わたしに視線をうつして、そしてうつむいた。

「もう、疲れた…。俺は彩がいい。彩が好きだ。彩しか無理なんだ。」

おなかの奥から絞り出すような声で先生は言った。

「友達を死に追いやったのが俺で、その妹の心身を傷つけたのが俺で…俺は一生かけて償わないといけないのか?解放されることはないのか?」

「先生。けど、そんなの先生だけの責任じゃないじゃん。」

前の日に喧嘩した…
もう一緒にバレーやれないって言われた…

それで事故して死んだからって…

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