先生!好きだからっ!!~どうしたって忘れられない人はいるものです~
そして車に荷物を積んでいた時だった。
となりの駐車スペースに止めようとしていたワンボックスカーが目の端に見えた。

なんだか嫌な予感がした。

ザワザワした心をおちつかせようとしながら、下を向く。

そして、顔を上げ、車を見て確信した。

あーもうっ…
なんでよりによって今会うかな…

わたしは自分の車の後ろのトランクを閉め、運転席に向かった。
コソコソしてても仕方ないもんね。

そしてよりによって助手席には連れがいた。

駐車しおえた運転手がチラとわたしを見た。

一瞬、目を見開いたように思ったのはわたしだけだろうか…?

けど、わたしは気にも留めないフリをして…
そうフリをして、運転席に乗り込もうとしたのだけれど…

その前に助手席の扉が開き、女性が降りてきた。
綺麗な女性が…

「あ、ごめんなさい。乗られるところだったんですね。」

女性が降りると顔をあげてわたしを見た。

なんて…綺麗な人…。

これがほんとの美女という人なのだろう。
長い漆黒の黒髪が滝のように背中に流れていて、メイクはおそらくほとんどしていないだろうと思われるのに、目鼻立ちがくっきりとして際立って美しい。

リップはのせているのかどうかわからないけれど、赤い唇が白い肌と対照的で、バラが咲いたように見えた。

なんといったらいいのだろう?体の奥からキラキラしたものが絶えず出続けているような人だった。

伊奈先生と…お似合い…。

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