弟にしないで。

立ち去らない男たちにどうしたものかと思っていると、

「桃奈、荷物もつよ、行こ。お兄さんたちごめんね、他あたって。」

と心地よい声が頭の上から聞こえる。

声までイケメンか。

…んん?

今、桃奈って…?

な、なんでこの子私の名前知ってんの!

驚いている間に男たちが舌打ちして、

去っていく。

えーと、

「お騒がせして、そして、巻き込んで大変申し訳ありませんでした。ありがとうございました。」

お礼と謝罪を述べてすぐさまその場を離れる。

だって、初対面でこのそんなにいない名前を当ててくる人怖くない?

こんなイケメン男の子私知らないし…。


< 4 / 193 >

この作品をシェア

pagetop