弟にしないで。
「あぁ…」
家に帰って一人でうなる。
せっかく見ず知らずの人を巻き込んでまでナンパから帰ってこれたのに…
本来の目的の買い物した袋を忘れて帰るなんて…
あの男の子にもってもらったままなんだろうなぁ
迷惑かけすぎだよ…
晩御飯どうしよう。
冷蔵庫を覗いて考える。
「はぁぁ…」
チャーハンとスープくらいかなぁ…
玄関で音がする。
やば!はるちゃんもう帰ってきたの?
「ただいま~姉ちゃんいる?」
「おかえり~」
玄関まで出て固まる。
「「あ。」」
弟のはるちゃんの後ろにいたのは…
さっきのかっこいい男の子。
「さ、先ほどはご迷惑を…えっと、お友達、かな?」
「あれ、姉ちゃん玲司とあったことあったっけ?」
「じ、実は…」
と話し始めようとしたところで、
はるちゃんのお友達の手元に目が行く。
「あああ!私の買い物袋!ほんとすみません!ありがとうございます!」