隣のキケンな王子様!


夢中で叫んでいたのは、郁己くんの名前だった。


どうしてなのかは分からない。


でも、



「郁己、くんっ……!」



真っ先に浮かんだのが、その顔だったから。



「静かにしろよ」


「……っんっ!」



大声を出した口は、叩かれるような強さでふさがれて。



もう……ダメだ……



そうあきらめかけた時、



「な……にしてんだよっ!」



物が壊れるような音と一緒に、怒りをあらわにした声が飛び込んできた。



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