離婚予定日、極上社長は契約妻を甘く堕とす
社長の仕事に対する姿勢は尊敬している。元々は何も持たない、ただの大学生だった彼が、滝沢さんたち友人と力を合わせて立ち上げた会社だ。子供みたいなものじゃないかと思う。社員が増えて、背負う物が大きくなってその重さも理解して、だからこそ今回の取材も受けてくれたのだ。
そんな人だから、私もこの会社のためにできる限りのことはしたい。
「とにかく取材お疲れ様でした。社長には気が重いことだと思いますが、上手くやっていくしかないですね。カリスマ社長という雰囲気を最大限にいかしていただければ会社の名前も売れますし、損にはなりません」
「俺はマスコットか」
「……マスコットだって大事な役割ですし、それだけとも言ってないですよ」
さすがに失礼な物言いが過ぎた。確かにさっきの言い方では『マスコットになれ』という意味合いが大きい。
しまった、と肩を委縮させて小さくなる。すると、彼がにっと口角を上げて笑った。
「優秀な秘書の勧めに従ってマスコット役を熟したぞ。ストレス発散くらいは付き合ってくれるんだろうな」