翼のない鳥
「あ、いいね!みんないるかなあ。」
「・・・は?」
まずい、爆弾が一気に投下されすぎて、辛い。
生徒会室?
誰が行くかそんなとこ。
いや、それよりも、美鶴だ。
なんだ、みんなって。
なんだかまるで・・・
「美鶴、今日はまだ顔出してないからな。ついでに弟の方も紹介しとこう。」
通いなれてる、みたいな。
たらり、と冷や汗が背中を伝う。
「ねえ美鶴。生徒会室には、よく行ってるの?」
「え?あ、うん!あ、心配しないで、みんな良い人だよ!」
邪気のない笑顔を向けてくる美鶴が憎らしいと、このとき初めて思った。
「・・・行く。」
「ん?」
「だから、生徒会室。連れてって。」
かくなるうえは―――実力行使。