愛してるって気持ちだけじゃ届かない

まぁ、セフレなのだから、こんな扱いで十分だと思うようにしている。

余計な期待はしない。

今もまだ…慧の心にあの人がいるのだから…

こんなに心から愛してても

体中で彼を愛してても

とどかない…

友達でいた時より、彼の肌を感じてるのに、彼の心は私のものじゃない。

ホテルの部屋で慧が来るまで待つ時間、いつも虚しさで心が折れそうになる。

こんな関係は、もうやめるべきだと何度思ったことだろう…

でも、もう友達には戻れない。

自分から誘ったあの日、友達でいることをやめたのだから…

彼の慰めでもいい

彼女に似た女を代わりに抱き続け、苦しみ続けるぐらいなら、似てもいない私を欲望のまま抱いて紛らわせればいい。その間は彼女を思い出さないでいてくれるなら…セフレでいい。

いつか、振り向いてくれるまで…

そんな日が来るのだろうか?…

なぜだか、苦笑しながら目尻から涙が溢れていたら、
部屋のドアのベルが鳴った。

目尻の涙を指先で拭いドアを開けると、慧が不機嫌に立っていた。

「相手を確認してから開けろよ」

「えっ、なんで怒るのよ。こんなところに来る人なんて、カップルしかいないし、待ち合わせしてるんだから慧しかいないじゃない」
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