愛してるって気持ちだけじゃ届かない

「それでもだ。万が一って事があるかもしれないだろ。もしかしたらカップルの強盗だっているかもしれない」

「……ふっふふふふ。ありえないけど、今度からは気をつける」

ドアの鍵を閉め振り返った慧は、いつまでも笑う私の腕を掴み自分に引き寄せると、口を塞ぐように唇を押しつけてきた。

そのままキスはお互いの唇を喰み、何度も角度を変えて唇の上だけでキスを続ける。

その間、2人で歩きながらお互いの服を脱がし合い、脱衣所まで向かうのだ。

ここまでくれば、お互い身につけている物は1枚しかなく、キスを繰り返しながらお互いの肌をなぞり、熱を高めていく。

そうなると、キスも大胆になり舌を絡ませ、摺り合わせ、お互いの口腔内の液体を混ぜ合わせて、何の味もしなかった物が甘い液体に変わる。

喉の奥底に流れていくと、媚薬のように体を淫らに変えてしまう。

恥じらいなんてなくなり、ただ、目の前の男に早く抱かれたい一心で、彼の最後の一枚を脱がし、自分の最後の一枚も自ら脱ぎ捨てた。

「けい…早く抱いて」

「待ってられないのか?」

「待てない」

仕方ない奴だと苦笑した慧は、浴室のドアを開けて、私事シャワーの下に向かいコックを捻った。
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