愛執身ごもり婚~独占欲強めな御曹司にお見合い婚で奪われました~
「涼介さん、今日は本当にどうもありがとう」


マンションに帰る車内で、私は涼介さんの肩にもたれかかる。
運転の邪魔になるといけないので、ちょんと頭をあててすぐに離した。


「菜緒が甘えてくれるなんて、珍しいね」


目線は前方を向いたまま、涼介さんは意外そうに言って頬を緩めた。


「すごくうれしかったから」
「本当は、体が心配だったのもあったけど」
「え?」
「同窓会の出席を反対した理由。綺麗になった菜緒を、男たちに見せたくなかったんだ」
「え……」


信号で停車する。
私はこそばゆさで熱くなる顔を手で扇ぎながら、返す言葉を探る。


「カッコ悪いだろ? 菜緒が絡むすべてに俺、嫉妬してるんだ」


眉を下げ、どこか心もとない表情で微笑んだ涼介さんはすぐに前を見る。
だから私が首を左右に振ったのは、見ていなかったかもしれない。

カッコいいよ。大好きだよ……。

また今日も、涼介さんの素敵な表情を見つけた。
結婚して、毎日共に生活してても何度も恋に落ちている。

好きの気持ちがまたどんどん大きくなって、いつか胸が張り裂けるんじゃないかと真剣に思った。

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