愛執身ごもり婚~独占欲強めな御曹司にお見合い婚で奪われました~
みんなで記念写真を撮り、大広間に神社の神主さんと巫女さんが来てくれて神前結婚式が始まった。

優雅で厳かな空気の中、お互いの家族や仕事仲間、小学校の同級生たちに見守られて新たな門出を迎えられるのはとてもうれしい。
それに生まれて二十八年間過ごしてきたこの家で、愛する人との晴れの日を迎えられるのもとっても感慨深かかった。

毛利亭自慢の旬の食材のよさを最大限に引き出した料理を堪能してもらいながら、ゲストの方々とゆっくりと歓談する時間が取れた。

月日を重ね、歴史に裏打ちされた料理や食器、風情のある庭や一流のサービスに、涼介さんのご両親も親戚の方もすごく楽しんでくれたようだった。

母と美弥子さんは仕事のようにテキパキと動き、お酌をしたりゲストとのお喋りにと忙しそうだったけれど、父と兄が最後の手紙を渡した際に涙した姿が印象的だった。

長い間、大切に育ててくれてありがとう。
口数は少ないけれどいつも見守ってくれた父から涼介さんとのお見合いを勧められたときは驚いたけど、今は感謝の気持ちしかない。

私も両親からたくさん愛を受け取ったように、お腹の中の赤ちゃんに与えられるような母になりたい。
涼介さんと一緒に温かい家庭を築きたい、という気持ちがより強くなった。

温かい感謝の気持ちに満ちた祝宴は、私たちの結びつきを強くしたように感じた。

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