愛執身ごもり婚~独占欲強めな御曹司にお見合い婚で奪われました~
ゆくゆくは大企業を引っ張っていく立場にある涼介さんにとっては、唯子さんのようなしっかりとした女性の方が婚約者に合っていると思い直したのかもしれない……。
「そっか。同級生なら、仲がいいのもわかるものね!」
美弥子さんは、気落ちする私をフォローするように明るく言った。
涼介さんたちがお店に入っていったので姿を目で追えなくなり、私たちもとぼとぼと再び雨の中を歩き始める。
その後、美弥子さんと一緒に食べた煮込みハンバーグランチは、全然味がしなかった。
弾んだ会話の内容も心ここにあらずになり、美弥子さんに悪いことをしてしまい自己嫌悪だ。
駅で美弥子さんと別れ、夕飯の食材を買うためにスーパーに寄った。
お昼はお肉だったし夜は魚にしようと決めたのだけれど、なんだか気が乗らない。
煮付けや焼き魚、お刺身も今まで大好きだったのに、食欲が湧かなくて食べたいと思えなかった。
なかなか献立が決まらず、スーパーの中をグルグルと歩き回って帰宅した。
「はあ、疲れた……」
夕飯は涼介さんと別メニュー。私は簡単なサラダのみ。
「ただいま」
ちょうどご飯が炊きあがったとき、涼介さんが帰宅した。今夜はいつもより早い。
「お帰りなさい」
「今日は体調はどう?」
玄関で出迎えると、涼介さんが私の顔をじっと見つめた。
オープン記念パーティーの日から、私の体調を気遣ってくれている。
「平気。今日はお昼に美弥子さんとハンバーグを食べに行って来たの」
「へえ、そうなんだ。でもあまり無理しないで」
リビングに向かって廊下を歩きながら、私は涼介さんに背を向ける。まともに顔が見られない。
「……涼介さんは?」
声が上ずった。
リビングに入り、スーツの上着を脱いだ涼介さんは訝しげに私を見る。
「俺? 体?」
「う、ううん。お昼ご飯、どうしたのかなって思って」
私はなるべく不自然にならないように、明るい口調で聞いた。
「ああ。俺は一日中仕事だったから、ランチもオフィスでデリバリーだったよ」
涼介さんはこともなげに言った。
嘘を吐くために迷ったり、逡巡する間もない。
「そう、なんだ……」
それ以上もうなにも聞けず、私はただうつむく。
胸の奥にキンと鋭利なものが突き刺すような痛みが走った。
「そっか。同級生なら、仲がいいのもわかるものね!」
美弥子さんは、気落ちする私をフォローするように明るく言った。
涼介さんたちがお店に入っていったので姿を目で追えなくなり、私たちもとぼとぼと再び雨の中を歩き始める。
その後、美弥子さんと一緒に食べた煮込みハンバーグランチは、全然味がしなかった。
弾んだ会話の内容も心ここにあらずになり、美弥子さんに悪いことをしてしまい自己嫌悪だ。
駅で美弥子さんと別れ、夕飯の食材を買うためにスーパーに寄った。
お昼はお肉だったし夜は魚にしようと決めたのだけれど、なんだか気が乗らない。
煮付けや焼き魚、お刺身も今まで大好きだったのに、食欲が湧かなくて食べたいと思えなかった。
なかなか献立が決まらず、スーパーの中をグルグルと歩き回って帰宅した。
「はあ、疲れた……」
夕飯は涼介さんと別メニュー。私は簡単なサラダのみ。
「ただいま」
ちょうどご飯が炊きあがったとき、涼介さんが帰宅した。今夜はいつもより早い。
「お帰りなさい」
「今日は体調はどう?」
玄関で出迎えると、涼介さんが私の顔をじっと見つめた。
オープン記念パーティーの日から、私の体調を気遣ってくれている。
「平気。今日はお昼に美弥子さんとハンバーグを食べに行って来たの」
「へえ、そうなんだ。でもあまり無理しないで」
リビングに向かって廊下を歩きながら、私は涼介さんに背を向ける。まともに顔が見られない。
「……涼介さんは?」
声が上ずった。
リビングに入り、スーツの上着を脱いだ涼介さんは訝しげに私を見る。
「俺? 体?」
「う、ううん。お昼ご飯、どうしたのかなって思って」
私はなるべく不自然にならないように、明るい口調で聞いた。
「ああ。俺は一日中仕事だったから、ランチもオフィスでデリバリーだったよ」
涼介さんはこともなげに言った。
嘘を吐くために迷ったり、逡巡する間もない。
「そう、なんだ……」
それ以上もうなにも聞けず、私はただうつむく。
胸の奥にキンと鋭利なものが突き刺すような痛みが走った。