愛執身ごもり婚~独占欲強めな御曹司にお見合い婚で奪われました~
場所や時間を確認し、智美に出欠の確認メールを返信しようとしたとき。
「菜緒は体が心配だな」
テーブルに携帯を置いた涼介さんが、深刻な声で言った。
「でも、来月になったらつわりとの付き合い方もうまくなってるかもしれないし、それにせっかく久しぶりに智美に……」
「菜緒の体は、菜緒だけのものじゃないんだよ」
言いかけだった私を、涼介さんは諭すような口調で遮る。
「これまでのように自由に行動できるわけじゃないんだよ」
「うん……」
わかってる。
自分の体をいたわらなきゃいけないことは、一番よくわかってるけれど。
「少し顔を出すだけでも、ダメかな」
涼介さんの顔を見ると、いつになく真剣な眼差しで見下された。
「先生からもらった紙にも書いてあるけど、初期は特に薬のリスクがあるから感染症にも気をつけなきゃいけない時期だ。大勢の人が集まる場所はなるべく避けた方が俺は安心だな」
返す言葉がなかった。
ただ友だちに会いたいというわがままだけで出席したいと言っているのではなく、先輩ママの話を聞きたいと思ったんだけど。
心配してくれる涼介さんをこれ以上困らせられなくて、私は黙り込むと携帯を持つ手を下ろした。