狼の愛したお姫様


「ん…」

「目、覚めたか」


目が覚めてすぐ、女は俺から距離をとる。



「いい。ちょっと話したいことあるから近くに来い……いや、来て。」


そう言って手招きすると、少しずつ女は近づいてきた。



「…悪い、要らねぇなんか言って。」

「あれは、私が勝手に作ったから…私が悪いんです」


やっぱり似てる。
似すぎてるくらいに。



「そうやっていつも、自分が悪くないのに謝ってんのか?」


そう言うと、わかりやすく肩が跳ねた。



< 55 / 213 >

この作品をシェア

pagetop