寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~

家に着く頃、ふたりは限界だった。

「雪乃っ……」

玄関に入るまでは寄り添うだけに留めていた体を、扉が閉まった途端に絡ませ、電気も点けないまま晴久は雪乃をリビングのソファに押し付けた。

「晴久さんっ……シャワーを浴びてから……」

「……ごめん、待てないっ」

お互いにここまで燃えるような恋を経験したことはなく、かき乱すキスをして気持ちをぶつけ合う。

手探りで雪乃の服を剥ぎ取っていき、いつもの丁寧な手順を少し飛ばして、強引に彼女の足を開いた。

我慢の限界だった晴久は肩が上下するほどの息をしている。

「雪乃、ごめん……今夜は優しくできそうにない」

彼女の脚の間に腰を割り込ませた晴久は、そこで一度止め、許可を求める視線を彼女へ向ける。

それを受けた雪乃は彼の首に腕を伸ばして抱きつくと、体重をかけて引き寄せた。

「大丈夫です……私、晴久さんになら、何をされても」

熱い瞳に飲み込まれた晴久は、頭を彼女の胸へと沈め、狼のように貪った。
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