寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~

画面にフルサイズで出されていたのは、青いイルミネーションの中で腕を組んで見つめ合う雪乃の晴久のツーショット。

お互い以外は目には入っていない無防備なふたりの、土曜のデートのひとコマだった。

「皆子さん、どうしてこれ……」

震える声で尋ねた雪乃を遮り、皆子は食い気味に詰め寄る。

「雪乃ちゃん、高杉課長と付き合ってたの!?」

質問に質問を返され、ビクンと肩が揺れた。

(どうしようっ……)

全く冷静ではない頭をフルに回転させる。秘密主義の晴久の許可を得ず、付き合っていることを公言するわけにはいかない。

それは真っ先に思い付いたが、素顔を知っている皆子をやり過ごす方法が思い付かず、言葉を詰まらせた。
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